1997年11月以降の主要な委託業務実績
吉川昌伸. 1997. 「関東平野における過去10,000年間の環境変遷(Environmental
Changes during the
Last 10,000 Years in the Kanto Plain)」. (国立歴史民俗博物館国際シンポジウム: 過去1万年間の陸
域環境の変遷と自然災害史)講演要旨: 59-62.
Suzuki,M. and Yoshikawa,M. 1997.「Comparison in the Holocene Environment between Hokkaido
and Kanto,Japan.」 REKIHAKU INTERNATIONAL SYMPOSIUM: Terrestrial Environmental
Changes and Natural Disasters during the Last 10,000 Years. Abstracts(National Musium of
Japanese History): 166-168.
小林和貴・吉川純子・横山潤・鈴木三男. 1997.「青森県の最終氷期のトウヒ属化石のDNAによる同定」 日本
植生史学会1997年度大会.
Suzuki,M., Yoshikawa,M. and Murata,T. 1998.「Latest Pleistocene and Holocene
Environmental
Changes in the Shiribeshi-Toshibetsugawa Lowland, Hokkaido, Japan.」 INQUA/GLOCOPH'98
吉川昌伸. 1998. 「絶対花粉量による武蔵野台地東部の植生変遷史」日本植生史学会1998年度大会
後藤香奈子・辻誠一郎・吉川昌伸・辻圭子・住田雅和. 1998.「青森平野南部の完新世植生史」日本植生史学
会1998年度大会.
吉川昌伸・吉川純子. 2000. 「宮城県里浜貝塚における過去4000年間の環境変遷」日本第四紀学会講演要旨
集, 30 : 100-101.
鈴木三男・吉川昌伸・吉川純子・小川とみ.2002.「青田遺跡の植物的自然と縄文人の植物資源」.財団法人新
潟県埋蔵文化財調査事業団設立10周年記念公開シンポジウム「よみがえる青田遺跡」川辺の縄文集落 : 24-31
吉川純子. 2002. 「東日本の3遺跡より産出したヒエ果実」第10回東日本の水田を考える会講演要旨集 : 78-81.
吉川昌伸・吉川純子.2005 「縄文時代中・後期の環境変化」日本考古学協会2005年度福島大会シンポジウム
T「複式炉と縄文文化」
吉川昌伸.2008.「縄文時代の植生史と人間活動:人為な生態系の形成」.日本植生史学会23回シンポジウム
吉川純子.2009.「縄文時代に堅果類は栽培されていたか?」.日本植生史学会第24回公開シンポジウム
吉川昌伸・荒川隆史.2011.「沖積低地にある新潟県青田遺跡の縄文晩期のクリ林」, 日本植生史学会第26回大会
吉川昌伸. 2012.「越後平野の縄文クリ林」.日本植生史学会第27回公開シンポジウム
吉川昌伸・能城修一・工藤雄一郎・吉川純子・佐々木由香・鈴木三男.2013.「鳥浜貝塚の植物資源利用」,
日本植生史学会第28回大会
吉川昌伸.2014.「縄文時代の人為生態系」.日本第四紀学2014年大会シンポジウムU,S2-13
1997年11月以降の主な論文等
吉川昌伸. 1999.「関東平野における過去12,000年間の環境変遷」国立歴史民俗博物館研究報告, 第81集 :
267-287.
鈴木正章・吉川昌伸・村田泰輔. 1999. 「後志利別川流域低地における更新世末期以降の環境変遷」国立歴史
民俗博物館研究 報告, 第81集 : 371-386.
吉川昌伸. 1999. 「武蔵野台地東部の溜池遺跡における過去6000年間の植生変遷」植生史研究, 7巻2号 :
47-58.
Kobayashi,K., Yoshikawa,J. & Suzuki,M. 2000. 「DNA identification of Picea species of the Last
Glacial Age northern Japan.」 Japanese Journal of Historical Botany, Vol.
8,No.2 : 67-80.
吉川昌伸.2006.「ウルシ花粉の同定と青森県における縄文時代前期頃の産状」植生史研究,14巻1号
: 15-27
吉川昌伸・鈴木茂・辻誠一郎・後藤加奈子.2006.「三内丸山遺跡の植生史と人の活動」.植生史研究特別第2号
: 49-82
吉川昌伸.2008.「東北地方の縄文時代中期から後期の植生とトチノキ林の形成」. 環境文化史研究 : 27-35
吉川純子.2009.「野生食用植物 」,縄文時代の考古学3 大地と森の中で−縄文時代の古生態系−
(小杉 康ほか編) : 139-148,同成社,東京
吉川昌伸.2011.「クリ花粉の散布と三内丸山遺跡周辺における縄文時代のクリ林の分布状況」, 植生史研究,
18巻2号 : 65-76
吉川純子.2011.「縄文時代におけるクリ果実の大きさの変化」.植生史研究18巻2号 : 57-63
吉川昌伸.2014.「縄文人と植物との関わり‐花粉からわかったこと‐」.ここまでわかった縄文人の植物利用
(工雄一郎・国立歴史民俗博物館編) : 162-181, 新泉社,東京
吉川純子・小林和貴・工藤雄一郎.2014.「下宅部遺跡から出土したウルシ属とヌルデ属果実」.
国立歴史民俗博物館研究報告第187集 : 205-216
吉川昌伸・工藤雄一郎.2014. 「下宅部遺跡の花粉と年代からみた縄文時代中期から晩期の植生史と植物利用」
国立歴史民俗博物館研究報告第187集 : 163-188
吉川昌伸・工藤雄一郎.2014. 「アサ花粉の同定とその散布」.国立歴史民俗博物館研究報告第187集
: 441-456
受賞歴
平成8年 第1回日本第四紀学会論文賞 受賞
受賞論文 : 鈴木正章・吉川昌伸・遠藤邦彦・高野司. 1993. 「茨城県桜川低地における過去32,000年間の環
境変遷」.第四紀研究, 32巻第4号: 195-208.
(2014年12月現在)
委託機関 |
委託業務 |
宮城県仙台市教育委員会 |
王ノ壇遺跡の大型植物化石及び花粉化石 |
長野県埋蔵文化財センタ− |
芝宮・中原遺跡群の炭化種実分析 |
宮城県村田町教育委員会 |
村田町沼田鶏権現遺跡の土坑内堆積物の大型植物化石群・花粉化石群 |
東京都港区遺跡調査事務局 |
薩摩鹿児島藩島津家屋敷跡第2遺跡発掘調査に伴う自然科学分析委託 |
山梨県埋蔵文化財センタ− |
御所遺跡の炭化種実分析 |
東京芸術大学発掘調査団 |
東京芸術大学構内遺跡美術館地点住居跡より出土した炭化種実 |
宮城県鳴瀬町 |
里浜貝塚の自然科学分析 |
福島県飯野町教育委員会 |
和台遺跡の自然科学分析 |
青森県教育委員会 |
大矢沢野田(1)遺跡花粉分析 |
宮城県一迫町 |
山王囲遺跡自然科学分析業務委託 |
東京都港区遺跡調査事務局 |
第一台場遺跡第2地点の珪藻分析委託 |
青森県弘前市 |
樹種同定と花粉分析業務委託 |
大阪市文化財協会 |
元大阪市中央体育館跡地(難波宮)における発掘調査にかかる古環境分析 |
宮城県鳴瀬町 |
里浜貝塚里13地点の自然科学分析 |
山梨文化財研究所 |
石之坪遺跡出土炭化種実分析 |
北海道南茅部町教育委員会 |
大船C遺跡花粉分析業務委託 |
青森県埋蔵文化財調査センタ− |
野木遺跡出土種実分析 |
宮城県仙台市教育委員会 |
下ノ内遺跡1B地点出土自然遺物の分析 |
福島県福島市 |
宮畑遺跡確認調査に係る自然科学分析委託業務 |
青森県青森市教育委員会 |
小牧野遺跡自然科学分析業務 |
山梨県埋蔵文化財センタ− |
大木戸遺跡出土炭化種実分析 |
福島県川俣町 |
長橋館跡発掘調査に係る自然科学分析 |
東京都港区遺跡調査事務局 |
六本木六丁目地区第一種市街地再開発事業地内所在遺跡旧毛利邸内池及び
周辺堆積層の自然科学分析業務委託 |
青森県八戸市教育委員会 |
是川中居遺跡泥炭層の自然科学分析委託 |
埼玉県川口市遺跡調査会 |
石神貝塚の自然科学分析委託 |
福島県伊達郡飯野町 |
和台遺跡SI183d区南北ベルト出土炭化種実分析業務 |
(財)新潟県埋蔵文化財調査事業団 |
青田遺跡自然科学分析委託業務 |
宮城県仙台市教育委員会 |
元袋遺跡出土自然遺物の分析 |
青森県埋蔵文化財調査センタ− |
三内丸山(6)遺跡の種子同定 |
(財)新潟県埋蔵文化財調査事業団 |
野地遺跡自然科学分析委託業務 |
青森県野辺地町教育委員会 |
向田(18)遺跡自然科学分析業務 |
(東京都墨田区教育委員会 |
墨田区江東橋二丁目遺跡(第二次調査)の自然科学分析委託 |
東京都墨田区教育委員会 |
墨田区横網一丁目遺跡(第二地点)の自然科学分析委託 |
北海道南茅部町埋蔵文化財調査団 |
垣ノ島A遺跡炭化種子分析業務委託 |
宮城県教育委員会 |
新田東遺跡出土炭化材の樹種同定委託 |
宮城県鳴瀬町 |
里浜貝塚西畑北地点の自然科学分析 |
秋田県鷹巣町 |
伊勢堂岱遺跡周辺低地コアの自然科学分析委託 |
宮城県教育委員会 |
山王遺跡出土木製品・漆器の樹種同定 |
宮城県仙台市教育委員会 |
沼向遺跡発掘調査に伴う大型植物化石・花粉分析業務委託 |
福島県川俣町 |
河股城跡の自然科学分析 |
宮城県教育委員会 |
北小松遺跡の自然科学分析(花粉)、珪藻、種実、樹種同定 |
山形県遊佐町 |
小山崎遺跡植物化石分析業務委託 |
大阪府文化財センター |
久宝寺遺跡大型植物遺体同定分析業務 |
兵庫県神戸市 |
兵庫津遺跡第57次調査の古環境分析調査 |
業務内容 1. 花粉分析 (細粒微粒炭量測定,強熱減量試験を含む)
2. 大型植物化石 (果実種子、葉、炭化種実)
3. 樹種同定 (自然木、加工材、木製品、炭化材)
4. 植物珪酸体分析
5. 珪藻分析
6 .寄生虫卵分析
7. トイレ状遺構土壌分析
8. 堆積物の特性(粒度分析など)
9. 放射性炭素年代測定 (AMS法)
テフラ分析、化学分析、元素分析などについても御相談に応じます。
事業は、遺跡から出土した植物遺体(花粉、種実、木材、珪藻など)を調査し、遺跡の生態系史の復元(植生変化、堆積環境の変化など)、人と植物の係わり(植物の利用、栽培、生態系の改変)などの復元を行っている。
所在地 〒989-0916
宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字七日原293-6
Tel 0224-35-3880 Fax 0224-35-3880
E-mail info@kodainomori.jp
事業所名にある「古代の森研究」とは、森が分化をつくり人が森をつくる、つまり生態系の重要な要素である森(植生)の変遷史を明らかにすることにより、人と植物、および環境とのかかわりを捉えようとするものです。
1997年11月以降の主な学会発表・講演
近年、遺跡発掘調査における自然科学分析の占める割合は増加しており、その必要性と実施意義が問われるところになっています。本来、自然科学分析とはその結果をふまえた上で考古学的議論がなされるはずですが、中には報告書の付録のような存在になってしまい、議論がなされないまま記録としてのみ残されるといったケースも見られます。また、自然科学的検討がしばしば形式的になりつつあるようです。
私たちは自然科学分析の結果を考古学の分野でよりよく生かすために、分析担当者が直接現地調査し遺跡の性格に即した分析項目の設定を行い、目的を明確にして作業を進めております。機械的な方法ではなく作業を進めながらより良い方法を選択し、さらに自然科学分析等で得られた資料を総合的に検討することが重要と考えています。